特定技能の資源循環分野とは|廃棄物処理の対象業務・要件・開始時期

特定技能の資源循環分野とは|廃棄物処理の対象業務・要件・開始時期

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廃棄物処理は「資源循環分野」として、2026年1月23日に特定技能の対象へ追加されました。対象業務は、一般廃棄物と産業廃棄物の中間処理です。

倉庫管理・リネン供給とあわせた全体像は特定技能の新分野ガイドにまとめています。

制度の枠組みと受入れ見込数は分野別運用方針で確定していますが、技能評価試験や協議会加入には未公表の項目があります。2026年7月時点の確定事項と、採用前に確認すべき事項を分けて整理します。

合同会社エドミール代表社員・武藤拓矢

合同会社エドミール 代表社員

武藤 拓矢

2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ700名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立。2025年には4つの商工会議所で「外国人活用セミナー」の講師を務める。

武藤 拓矢のプロフィール

制度開始までに確定していること

資源循環分野は、2026年1月23日の閣議決定で特定技能と育成就労の対象分野へ追加されました。特定技能1号としての採用時期は、技能評価試験と協議会手続の詳細公表を待つ必要があります。

受入れ見込数は分野別運用方針ですでに確定しています。資源循環分野全体では令和8年度から3年間で4,500人が上限です。内訳は、1号特定技能外国人が令和8年度から3年間で900人、育成就労外国人が令和9年度から2年間で3,600人です。

一方、技能評価試験の出題内容・実施日程と、協議会への加入手続きの詳細は、2026年7月時点で未公表です。環境省の資源循環分野ページも「決まり次第」としています。開始日を断定せず、更新情報を確認してください。

出典:資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針(別紙19)|法務省資源循環分野における外国人材の受入れ|環境省

資源循環分野の対象業務

対象は廃棄物処分業の中間処理です。一般廃棄物と産業廃棄物のどちらも含まれます。

分野別運用方針は、対象業務を「家庭からの排出及び事業活動に伴って排出される廃棄物の中間処理(廃棄物の減量化、減容化、安定化及び安全化)を行う業務」と定義しています。破砕・中和・焼却等の設備操作や燃え殻集約作業など、日本人が通常従事する関連業務に付随的に従事することも認められます。

収集運搬、最終処分、事務作業だけの配置は対象に含まれません。運用要領別冊や評価試験要領の公表後にあらためて、自社の許可区分と職務記述書を照合します。

対象業務・採用時期を判断するときの注意点

「産廃業者だから受け入れられる」とは限りません。許可の種類、実際の事業所、外国人が日常的に行う作業を確認します。

導入を具体的に検討する場合は、資源循環分野の受入れ支援もご覧ください。個別の作業が対象か不明な段階では、採用条件を確定しない方が安全です。

採用時期についても、次の判断は避けてください。

  • 試験開始前に入社日を確定する
  • 収集運搬を中間処理と同じ扱いにする
  • 協議会の認証を通常の加入手続だけと考える

不確定な制度情報を前提に募集すると、候補者と受入れ企業の双方に損失が生じます。確定している範囲だけを採用計画へ反映してください。

外国人本人に求められる技能と日本語

特定技能1号では、分野別の技能評価試験と日本語能力試験の合格が必要です。分野別運用方針は、技能水準を「資源循環分野特定技能1号評価試験」、日本語能力水準を「日本語教育の参照枠のA2.2相当以上」と定めています。

2026年7月時点で、試験名と必要水準は確定していますが、出題内容や実施日程そのものは未公表です。想定で書類へ記載せず、環境省と入管庁の発表を待ってください。

出典:資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(別紙19)|法務省

受入れ企業に求められる要件

資源循環分野では、一般の特定技能所属機関の基準に加え、分野独自の確認があります。

  • 環境大臣が設置する協議会の構成員であること
  • 協議会による書面確認と実地確認を受け、優良機関として認証されること
  • 受入れ後も定期的な確認に対応すること
  • 特定技能外国人の雇用形態は直接雇用に限られること(人材派遣は対象外)
  • 適正な雇用契約と1号支援計画を整えること

認証されなかった場合、資源循環分野の受入れ要件を満たしません。申請直前ではなく、施設と管理体制の点検から始めます。

出典:資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(別紙19)|法務省

今から進められる準備

試験や協議会の詳細が未公表でも、許可区分の確認や作業の洗い出しなど、今から進められる準備は5つあります。

  1. 廃棄物処理業の許可と事業所の業務を確認する
  2. 外国人へ任せる作業を工程ごとに書き出す
  3. 安全標識と作業手順をやさしい日本語に直す
  4. 住居、相談、定期面談を含む支援方法を決める
  5. 試験と協議会の公式発表を担当者が確認する

採用前の確認事項は外国人雇用で起きやすい失敗でも整理しています。

登録支援機関へ委託できる範囲

登録支援機関には、事前ガイダンス、生活オリエンテーション、相談対応、定期面談などを委託できます。一方、事業所の許可や分野独自の認証は受入れ企業自身も確認が必要です。

登録支援機関の支援内容を確認し、自社担当と委託先の分担を契約書に残してください。

よくある質問

産業廃棄物の収集運搬は対象ですか?
分野別運用方針が定める業務区分は廃棄物処分業の中間処理です。収集運搬だけを行う事業所は、対象と決めつけず所管窓口へ確認してください。
特定技能の採用は2027年4月に始まりますか?
2027年4月は育成就労制度の運用開始日です。特定技能1号の試験開始時期は、2026年7月時点で詳細未公表です。
資源循環分野全体で何人くらい受け入れる予定ですか?
分野別運用方針では、令和8年度から3年間で4,500人が上限です。内訳は1号特定技能外国人が900人、育成就労外国人が3,600人(令和9年度から2年間)です。
育成就労外国人はすぐに転籍できますか?
資源循環分野の転籍制限期間は2年です。廃棄物処分業の中間処理は受入・選別・処分・搬出など複数工程があり、安全に配慮した作業の習熟に一定期間を要するためです。

まとめ

700名以上の外国人採用支援に携わってきました。新分野では、制度名だけで採用可否を決めないようにします。事業所の許可証、現場工程、外国人に任せる職務記述書を同じ表で照合します。資源循環分野で確定している範囲は、対象業務の定義、日本語水準(A2.2相当以上)、受入れ見込数(3年間で4,500人)までです。

技能評価試験の出題内容・実施日程と、協議会への加入手続きの詳細は公表前です。募集要項に対象作業や入社日を断定してはいけません。許可区分と工程を整理し、安全資料と支援体制を準備した上で、環境省・法務省の更新情報と自社資料を照らし合わせます。