特定技能「外食」受け入れ停止中|外食店の外国人採用4つの方法
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人手不足と営業時間の延長、インバウンド回復で、外食(レストラン・飲食)業界の採用難は常態化しています。ピーク時間帯の偏在や多言語対応が重なるため、採用担当者にとって安定した人員計画と接客・厨房双方の即戦力確保が重要課題です。
国内だけでは充足が難しいケースが増え、ホール/キッチン/洗い場/仕込み/デリバリーで外国人人材の受け入れが拡大しています。本文では、特定技能「外食」の受け入れ停止の最新状況を踏まえ、採用ルート・主な出身国の傾向・費用・リスクと対策・採用スケジュール・活用できる支援策を整理します。

合同会社エドミール 代表社員
2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ700名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立。
2025年には4つの商工会議所で「外国人活用セミナー」の講師を務める。
武藤 拓矢のプロフィール特定技能「外食」は今も採用できる?受け入れ停止の最新状況
結論から言うと、特定技能1号「外食」は2026年4月13日から新規受け入れが一時停止中で、2026年8月時点で海外からの新規入国を伴う在留資格認定証明書(COE)は原則交付されません。すでに外食業界で働く特定技能外国人の在留には直接影響しませんが、これから現場の調理・接客を採用したい飲食店は、特定活動(告示46号:本邦大学等卒業者)や身分系を中心に検討し、店舗管理・経営などの専門職では技人国も選択肢になります。
停止の理由と対象
農林水産省と出入国在留管理庁は2026年3月27日、外食業分野の特定技能1号在留者数が2026年5月頃に受入れ見込数(上限5万人)へ到達する見込みとなったため、2026年4月13日付で新規のCOE交付を一時停止すると発表しました。この措置に伴い、外食業特定技能1号評価試験も当面の間、国内外ともに実施されません。
停止中でも申請できる例外ケース
次のケースは申請区分に応じて審査対象となります。外食業分野の特定技能1号として在留する人の転職等に伴う申請は通常どおり審査され、特定技能1号への在留資格変更は、技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)を修了した人、または既に外食業分野の特定活動(特定技能1号移行準備)の許可を受けている人について、受入れ見込数の範囲内で順次審査されます。
なお、2026年4月13日より前に受理され、2026年3月27日までに食品産業特定技能協議会への加入申請を行ったケースが通常どおり審査となるのは、特定活動(特定技能1号移行準備)への在留資格変更許可申請です。該当するか不明な場合は、行政書士や登録支援機関へ早めに確認しましょう。
外国人外食人材を採用する4つの方法
外食店が外国人を採用する主なルートは、特定技能1号(外食)・技術/人文知識/国際業務(技人国)・留学生の就職(在留資格変更)・身分系の4つです。特定技能1号(外食)は新規受け入れが一時停止中のため、当面は留学生の在留資格変更や身分系が現場採用の中心になります(技人国は店舗管理・企画などの専門職向け)。
役割(即戦力/育成)や雇用期間、対象外とならない転職受け入れなどのケースに応じて、下記の在留資格から選定しましょう。
特定技能1号(外食)は現在新規受け入れが停止中のため、初めての外食採用では、現場(調理・接客)は留学生の特定活動(告示46号)や身分系、店舗管理・企画などの専門職は技人国から検討するのが現実的です。エドミールでも外食の支援を行っているので、お気軽にご相談ください。
在留資格① 特定技能(1号)〈外食〉
2026年4月13日から新規受け入れが一時停止中で、新規のCOE交付・技能試験の実施は原則行われていません(詳細は前章)。制度自体は人手不足分野の即戦力確保を目的としており、外食分野の試験合格者や技能実習修了者が対象で、通算で最長5年就労できます。
ホール/キッチン/洗い場/仕込みなどの関連業務に直接アサインしやすい点が強みです。
在留資格② 技術・人文知識・国際業務(いわゆる「技人国」)
メニュー開発・企画・広報・データ分析・通訳・FC管理など、専門性が必要なバックヤード/本部業務に適合します。長期キャリア設計がしやすいです。
在留資格③ 留学生の就職(在留資格変更)
国内の大学・専門学校卒の留学生は、業務内容や本人の要件に応じて、特定技能(外食、新規受け入れ停止中)、特定活動(告示46号:本邦大学等卒業者)、技術・人文知識・国際業務(技人国、店舗管理等の専門職)などへ変更して雇用します。
特定活動(告示46号)は、本邦の大学・大学院・短期大学・高等専門学校の卒業者、または文部科学大臣認定の専修学校専門課程を修了し高度専門士を得た人のうち、日本語能力試験N1またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上等の要件を満たす場合が対象です。大学等で修得した知識を活用する業務と日本語による円滑な意思疎通を必要とする業務を組み合わせる場合に調理・接客・店舗管理業務にも従事でき、皿洗い・清掃のみへの従事は認められません。
在留資格④ 身分系(永住者・定住者・日本人/永住者の配偶者等)
就労制限がないため、シフト柔軟性が高い層です。深夜・早朝・通しシフトにも対応しやすく、長期定着が見込みやすいです。
外国人外食人材を受け入れるメリットとデメリット
メリットは人手不足の解消と多言語接客の強化、デメリットは採用・教育コストと衛生/安全基準のギャップ。レビューやリピート率に直結するため、SOPとOJTの設計が鍵です。
採用メリット
ピーク帯の安定運営(配膳回転率向上・仕込み量の確保)と、多言語での案内・予約対応・デリバリー対応が最大の強みです。多文化視点は表示/導線/メニュー表記の改善にも活き、CSと客単価の底上げに寄与します。
採用デメリット
デメリットは大きくコストと基準ギャップ。初期投資は発生しますが、支援機関活用と運用設計により中長期の定着・品質向上へ転換可能です。
採用・教育コスト
国内採用に比べ、在留手続・ビザ・渡航/住居初期費が必要です。紹介/仲介費が発生する場合もあります(自社・現地直採用で圧縮可能です)。
制度別の初年度〜継続コスト目安は以下です。
| 在留資格 | 費用の目安 | |
|---|---|---|
| 1年目 | 2年目以降 | |
| 特定技能(外食)※新規受け入れ停止中 | 約40〜80万円 | 約25〜50万円 (登録支援委託がある場合) |
| 技術・人文知識・国際業務 | 約20〜60万円 | 約5〜20万円 |
| 留学→在留変更(新卒) | 約20〜50万円 | 約5〜15万円 |
| 身分系(永住・定住 等) | 約10〜30万円 | 約0〜10万円 |
なお、登録支援機関の委託費(目安:月2〜3万円/名)は生活・職場サポートを外部化するコストで、自社実施なら不要です。特定技能(外食)は新規受け入れ停止中のため、新規採用は技人国・留学生・身分系のコスト感を優先して検討してください(金額は相場目安で、地域・人材条件・採用手法により前後します)。
加えて、クレーム/レビュー運用のナレッジ共有や多言語メニュー整備などの現場コストも生じます。SOP化・ピクト/写真/動画の活用で早期平準化を。
丁寧さ・ブランド基準のギャップ
盛り付け・提供スピード・声かけなど所作に差が出やすい領域。写真/動画SOP、ポジション別チェックリスト、ロールプレイ、定期FBで矯正可能。
衛生(HACCP)・アレルギー・アルコール提供
HACCPベースの衛生手順・交差汚染防止・アレルゲン表示・酒類提供の年齢確認は必須。ピクト付きSOP、色分けまな板、温度記録テンプレ、アレルゲン早見表を標準装備に。
安全・労災(火傷/切創/転倒)
初期OJTで保護具/動線/油交換/刃物管理を徹底。「ヒヤリハット」共有を日報に組み込み、現場で再発防止を回す設計に。
外食採用で人気・応募が多い主な国籍
東南アジア・南アジアからの応募が厚く、ベトナム/ネパール/インドネシア/ミャンマー/フィリピンが中心です。英語圏/中華圏はホールの多言語/予約対応、南アジアはスパイス/高火力調理で適性が出やすい傾向があります。
制度別の人材プールの違い
特定技能(外食)は実務直結の試験経由が多い人材プールですが、評価試験自体が当面実施されないため新規の合格者は当面増えません。技人国は企画/広報/多言語運用の適性が高め、留学→在留変更は日本の接客文化への適応が速い傾向です。
外国人外食人材の採用までの流れ
制度により準備期間が異なるため、オープン/繁忙期から逆算して募集・選考・在留手続きを設計します。審査状況や書類補正で前後しますが、概ねの目安は次の通りです。
| 在留資格 | 目安期間 |
|---|---|
| 特定技能(外食)※新規は停止中 | 約2〜4か月 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 約2〜4か月 |
| 留学→在留変更(新卒) | 約1〜3か月 |
| 身分系(永住・定住 等) | 数週間〜1か月 |
流れ① 特定技能(外食)
新規受け入れは停止中のため、上記期間は転職受け入れなど対象となるケースの目安です。対象の場合は、候補者選定→面接(実技/ロールプレイ推奨:盛付/オーダー受け/クレーム対応)→在留申請→入国/雇用契約→配属の流れで進みます。
流れ② 技術・人文知識・国際業務
職務定義/学歴・実務要件確認→面接→在留申請(変更/認定)→入社の流れです。メニュー開発・マーケ/データ・通訳など専門領域に適しています。
流れ③ 留学→在留変更
学校推薦/インターン→内定→在留変更→配属の流れです。内製育成と現場適応のバランスが良く、店長/スーパーバイザー候補の育成にも向いています。
流れ④ 身分系
就労制限がないためシフトを柔軟に設計しやすいです。就業規則・衛生/安全SOPを早期に習得させ、品質を揃えましょう。
外食で活用しやすい支援策(例)
初期コストや教育費は、国・自治体の施策で一部軽減できる場合があります。代表例・対象経費は以下の通りです(地域差があります)。
多言語・受入体制の整備補助(自治体)
| 上限金額 | 上限 約30〜100万円(自治体により異なる) |
|---|---|
| 主な対象経費 | 多言語メニュー/掲示、翻訳・通訳ツール、受入れマニュアル/衛生SOPの整備、寮/社宅の一部費用 等 |
| 窓口例 | 都道府県の産業/観光/商工部局、商工団体 等 |
人材定着・教育系の助成(国/自治体)
| 活用イメージ | OJT設計、接遇/クレーム/衛生研修、日本語教育、評価制度整備、DXツール(モバイルオーダー等)導入の教育費 |
|---|---|
| 留意点 | 募集開始前に公募要領を確認し、採用計画と交付スケジュールを同期させましょう。 |
特定技能「外食」の受け入れ停止に関するよくある質問(FAQ)
- 特定技能「外食」の受け入れはいつ再開されますか?
- 2026年8月時点で、農林水産省・出入国在留管理庁から再開時期は公表されていません。公式発表があり次第、当ページも更新します。
- すでに雇用している特定技能「外食」の外国人への影響はありますか?
- 今回の措置は新規受け入れの一時停止であり、すでに在留・就労している特定技能外国人の在留資格には直接影響しません。
- 特定技能が使えない今、外食店はどう採用すればよいですか?
- 現場の調理・接客は留学生の特定活動(告示46号:本邦大学等卒業者)や身分系(永住者・定住者等)、店舗管理・企画などの専門職は技術・人文知識・国際業務(技人国)を軸に検討するのが現実的です。在留資格ごとに従事できる業務範囲が異なるため、自社の人手不足の内容に合わせて選びましょう。
- 特定技能1号「外食」の評価試験は受けられますか?
- 現在は受けられません。今回の措置に伴い、外食業特定技能1号評価試験は当面の間、国内外ともに実施されません。なお、特定技能2号評価試験は停止措置の対象外です。再開時期は公式発表を確認してください。
外食人材採用のまとめ
特定技能(外食)は新規受け入れ停止中の今、現場は留学生の特定活動(告示46号)や身分系、専門職は技人国を軸に採用ルートを選び、費用と期間を踏まえて逆算で計画するのが現実的です。
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制度選定
特定技能(外食)は新規受け入れ停止中のため、当面は留学生の特定活動(告示46号、現場配属向け)や身分系を中心に、店舗管理・企画などの専門職は技人国を検討しましょう。特定技能はすでに在留する人材の転職受け入れなど、対象となるケースがあるか確認してください。
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人材プール
東南・南アジアが中心です。英語圏/中華圏はホールの多言語・予約対応で強みがあります。
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費用感
初年度費用は制度/採用手法で差があります(技人国は約20〜60万円、留学→在留変更は約20〜50万円が目安)。登録支援を外部委託する場合は月次費用(月2〜3万円/名)も発生します。
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リスク対策
写真/動画SOP×ロールプレイ×やさしい日本語で接客・衛生・安全を短期平準化できます。
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支援策
自治体の多言語/受入体制整備補助や教育助成で初期負担を軽減できます。
特定技能「外食」の受け入れ再開時期は未定ですが、繁忙期から逆算した採用設計とSOP/教育の型化が成功の鍵である点は変わりません。今使えるルートの特徴と費用・期間を押さえ、文化・言語ギャップを仕組みで埋め、回転率・客単価・レビュー評価の向上につなげましょう。

