【2026年版】特定技能外国人の離職率と定着対策を徹底解説|辞める理由・防止策・退職後の動向まで
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少子高齢化による人手不足を補う手段として活用されている「特定技能制度」。しかし実際には、採用後に早期離職してしまう外国人も一定数存在しています。
本記事では、特定技能外国人の離職率の現状や退職理由、離職を防ぐための対策や定着施策、さらに退職後の動向までを詳しく解説します。

合同会社エドミール 代表社員
武藤 拓矢
2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ700名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立。2025年には4つの商工会議所で「外国人活用セミナー」の講師を務める。
武藤 拓矢のプロフィール特定技能外国人の離職率の現状
出入国在留管理庁が2024年度に公表したデータによると、特定技能外国人の離職率はおおむね年間10〜20%前後とされており、業種や国籍、受け入れ体制によって差があります。
まずは特定技能の仕組みと費用の概要で背景を押さえると、このあとの論点が追いやすくなります。
- 離職率が高い:外食業、宿泊業、建設業など
- 離職率が低い:介護、製造業(食品・機械系)
特に制度導入初期における準備不足や、受け入れ企業・支援機関の体制不備が原因となるケースが目立ちます。
特定技能外国人が辞める主な理由
辞職の背景には、情報不足・支援不足・信頼関係の欠如が複合的に絡んでいることが多くあります。代表的な理由を具体的に見ていきましょう。
1. 業務内容・労働環境のミスマッチ
「聞いていた仕事内容と違う」「業務量が想像以上に多い」「残業や夜勤の説明が十分でなかった」といった採用前後のギャップは、早期離職につながります。特定技能人材を即戦力として採用する場合でも、入社直後の教育と業務範囲の明確化が必要です。
2. 給与・待遇への不満
来日前に想定した収入と、家賃・社会保険料・税金などを差し引いた手取り額に差があると、不満が生じやすくなります。基本給だけでなく、控除、残業代、賞与、昇給条件、寮費などを採用前に具体的に説明することが重要です。
3. 言語・文化の壁
業務で使う日本語が想定より難しく、指示を理解できない、同僚に質問できないといった状況は孤立や事故のリスクを高めます。日本独特の職場慣行を一方的に求めるのではなく、やさしい日本語や図解、確認の機会を用意しましょう。
4. 生活支援・人間関係の不足
住居、携帯電話、銀行口座、行政手続きなど、日本での生活基盤づくりに対する支援が不足すると、仕事以外の不安が離職のきっかけになります。職場での孤立、ハラスメント、相談相手の不在にも注意が必要です。
5. キャリアや将来への不安
特定技能1号の在留期間後にどのような選択肢があるのか、社内で昇給・昇格できるのかが見えない場合、より条件の良い会社への転職や帰国を検討しやすくなります。資格取得や特定技能2号への移行を含め、本人と定期的にキャリアを確認しましょう。
トラブルが表面化した場合は特定技能のトラブル対応ガイドを、転職の相談を受けた場合は特定技能外国人の転職条件と手続きを参照してください。外国人雇用全体の離職対策は外国人労働者の離職対策でも整理しています。
特定技能外国人の離職を防ぐための対策
1. 採用前の説明と期待値のすり合わせ
業務内容・給与・残業・寮費・生活支援の有無などを採用前に母国語で丁寧に説明し、誤解や不満を予防しましょう。
2. 定期面談・ヒアリング体制の強化
3か月に1回以上の定期面談を形骸化せず、本音を引き出せるよう通訳を活用した信頼関係づくりが必要です。
3. 日本人社員への教育
異文化理解やハラスメント研修を実施し、現場全体での受け入れ体制を整えることも離職防止につながります。
特定技能外国人の定着率を高めるための施策
- 日本語学習の支援(オンライン教材・日本語学校紹介)
- キャリア形成の支援(介護福祉士、技能検定などの支援)
- 地域交流イベントへの参加促進
- 休日や生活相談への対応窓口の明示
- 継続的な通訳・支援責任者の配置
「生活の安定」+「職場での安心」を両立させることが定着のカギです。
特定技能外国人の退職後の状況
特定技能外国人が退職した場合、以下のような動きがあります:
- 同分野内での転職: 新たな企業へ就職し、在留資格を継続
- 帰国: 再来日も可能(在留期限や分野による)
- 在留資格変更: 留学や配偶者ビザなどへ切り替える事例も
企業側が退職時の届出義務を怠ると、次回の受け入れに悪影響が及ぶ可能性もあるため注意が必要です。
特定技能外国人の離職率に関するよくある質問
- 特定技能の離職率はどれくらいですか?
- 分野や国籍によりますが、一般的には10〜20%前後です。
- 外国人が辞める原因の1位は?
- 労働条件の不一致、コミュニケーション不足が主な原因です。
- 離職後、他の会社で働けますか?
- はい。同一分野内であれば転職は制度上認められています。入管手続きが必要です。
- 定着率を高めるにはどうすれば?
- 支援体制の整備、日本語学習の支援、職場環境の改善などが効果的です。
特定技能の離職率まとめ
特定技能制度は、外国人材を安定的に受け入れるための制度ですが、離職リスクを前提に設計・運用することが重要です。
企業・支援機関が協力し、採用前から退職後までの一貫した支援体制を整えることで、外国人材の安心と信頼を得ることができます。

