登録支援機関選びで失敗しないための9のポイント
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特定技能外国人を受け入れる際、登録支援機関選びを誤ると、支援の質が不十分になり外国人材の定着率が下がったり、法令違反のリスクにつながったりします。しかし実際には、1万件を超える登録支援機関の中から何を基準に選べばよいか分からず、問い合わせの段階で足踏みしてしまう企業担当者も少なくありません。
本記事では、登録支援機関の5つのタイプの違いから、問い合わせ前・商談時に確認すべき9つのポイント、そして逆に気にしなくてよい基準まで、失敗しない選び方を整理して解説します。比較検討にそのまま使えるチェックリスト表も掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください。

合同会社エドミール 代表社員
武藤 拓矢
2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ700名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立。2025年には4つの商工会議所で「外国人活用セミナー」の講師を務める。
武藤 拓矢のプロフィール登録支援機関の5つのタイプ
登録支援機関は特定技能専門系・管理団体系・行政書士系・人材紹介会社系・事業者系の5つに大別でき、自社に合うタイプを知ることが選定の出発点です。同じ「登録支援機関」でも母体となる事業によって得意分野が異なるため、まずはタイプごとの傾向を押さえておきましょう。
特定技能専門系
特定技能の登録支援機関としての機能に特化して設立された会社です。生活支援や母国語対応のノウハウが厚い一方、母体企業を持たないため設立からの年数が浅い会社も多く、実績の中身を確認する必要があります。
管理団体系
技能実習の監理団体が特定技能の登録支援機関も兼ねているケースです。技能実習から特定技能へ移行する人材を継続して支援しやすい一方、監理団体としての本業が忙しく、特定技能対応が手薄になっていないかを確認しましょう。
行政書士系
行政書士事務所・行政書士法人が運営する登録支援機関です。在留資格の申請書類作成と生活支援をワンストップで依頼できる点が強みですが、生活支援を担う実務スタッフの人数は会社によって差があります。
人材紹介会社系
人材紹介と登録支援を同じ会社が担うタイプです。採用から定着支援まで一気通貫で任せられますが、紹介の成約を優先し支援が形だけになるリスクもあります。
人材紹介会社そのものの選び方は特定技能の人材紹介会社の選び方でも解説しています。
事業者系
自社で特定技能人材を受け入れてきた一般企業が、その経験を活かして登録支援機関業務も始めたケースです。特定の業種への理解が深い一方、対応拠点や対応言語が限られることがあります。
お問合せ前に確認すべき4つのポイント
問い合わせ前には、自社の業種での支援実績・所在地・料金の内訳・登録支援機関または人材紹介の免許番号の4点を公式サイトや資料で確認しておくと、その後の商談を効率よく進められます。
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自社の業種・分野での支援実績があるか
特定技能は分野ごとに必要な支援ノウハウが異なります。問い合わせの段階で「自社と同じ業種での支援実績」を尋ね、具体的な社数や国籍を答えられるかを確認しましょう。
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所在地が1時間以内の場所にあるか
緊急時の対応や定期面談で訪問が必要になる場面があるため、事業所やスタッフの拠点が自社から車・電車で1時間程度の範囲にあると、迅速な対応を期待しやすくなります。
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支援料金と追加費用の記載
見積もりに「月額支援委託費」だけでなく、通訳・翻訳・住居あっせん・在留資格更新代行などの実費が別途発生するかどうかを明記してもらいましょう。費用相場の詳細は登録支援機関の支援委託費用相場で解説しています。
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登録支援機関・人材紹介免許の番号
登録支援機関であるかどうかは出入国在留管理庁が公表する「登録支援機関一覧」、人材紹介を兼ねる場合は厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、それぞれ会社名や許可番号から実在を確認できます。番号を教えてもらえない、または一覧に見当たらない場合は注意が必要です。
商談時に確認すべき5つのポイント
商談では、担当者本人の実務経験・業界理解・面談方法・定着支援の内容・月額料金に含まれる支援範囲の5点を直接質問すると、資料だけでは分からない実務レベルを見極められます。
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CHECK 01
担当者本人に特定技能支援の実務経験があるか
営業担当と実務担当が別れている会社では、契約後に実際の支援を担うのは実務担当者です。商談の場に実務経験者を同席させてもらい、直接質問できるかどうかを確認しましょう。
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CHECK 02
担当者が自社の業界・職種を理解しているか
業界特有の勤務形態や資格を理解せず、一般的な説明しかできない担当者には注意が必要です。支援内容が形だけになってしまう失敗の多くは、この業界理解の不足が原因になっています。
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CHECK 03
定期面談は「対面」か
義務的支援の定期面談は、対象者の同意を得たうえで、相互に表情等を確認できるオンライン会議システムを使い、録画を保存するなどの条件を満たせばオンラインでも実施できます。同意がない場合や対面を希望された場合は対面での実施が必要なため、対面での定期訪問を基本方針としているかを確認しましょう。
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CHECK 04
定着支援の具体的な取り組み
法律で義務付けられているのは義務的支援であり、登録支援機関によってはそれに加えて任意的支援も提供しています(義務的支援の詳細は義務的支援10項目の解説記事を参照)。商談では、義務的支援を超えてどのような定着支援に取り組んでいるか、具体的な事例を聞きましょう。
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CHECK 05
月額料金に含まれる支援範囲を確認する
「月額1万円」という金額だけで判断すると、契約後にオプション費用が積み重なり想定外のコスト増につながることがあります。月額料金に含まれる支援項目を1つずつ確認しましょう。
登録支援機関選びで気にしなくて良い5つのポイント
登録番号の古さ・会社規模や資本金・対応国籍の多さ・支援実績の件数・24時間対応の有無は、選定の決め手にする必要のない項目です。
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SKIP 01
登録支援機関としての登録番号の古さ
登録支援機関制度は2019年に始まったばかりの制度で、登録の早さと支援の質は比例しません。登録時期よりも、現時点での支援体制を確認しましょう。
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SKIP 02
会社の規模や資本金
少人数の会社でも1社ごとに丁寧な支援を行っているケースは多く、大企業だから安心とは限りません。規模よりも担当者の対応力を重視しましょう。
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SKIP 03
対応可能な国籍の多さ
自社が採用したい国籍にしっかり対応できていれば十分であり、対応国籍の幅広さそのものは選定の決め手にはなりません。
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SKIP 04
過去の支援実績の多さ
件数の多さよりも、自社と同じ業種・職種での実績の「質」のほうが重要です。件数だけを基準にすると、自社に合わない支援スタイルの会社を選んでしまうことがあります。
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SKIP 05
緊急時の24時間対応
実際に深夜・早朝の緊急対応が必要になる場面は限定的です。24時間対応の有無よりも、平日日中の連絡・対応スピードのほうが実務上は重要になります。
登録支援機関で比較検討チェックリスト表
ここまでの確認ポイントを、合格ラインと要検討ライン付きでまとめました。複数社を比較するときの目安として使えます。
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自社の業種・分野での支援実績
問い合わせ前 / 確認先:公式サイト・資料
合格ライン
- 同業種での支援実績を、社数や国籍まで具体的に答えられる
要検討ライン
- 他業種の実績のみ、または「多数あります」など抽象的な回答にとどまる
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所在地(1時間以内が目安)
問い合わせ前 / 確認先:公式サイト
合格ライン
- 事業所や担当スタッフの拠点が、車・電車で1時間以内
要検討ライン
- 1時間超、または緊急時・定期訪問の対応拠点が不明確
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支援料金と追加費用の記載
問い合わせ前 / 確認先:見積書
合格ライン
- 月額に加え、通訳・住居あっせん・更新代行などの追加費用の有無が明記されている
要検討ライン
- 月額のみの提示、または「別途実費」とだけ書かれ内訳がない
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登録支援機関・人材紹介免許の番号
問い合わせ前 / 確認先:出入国在留管理庁・厚生労働省の公表一覧
合格ライン
- 番号を開示され、公表一覧で会社名と一致を確認できる
要検討ライン
- 番号を教えてもらえない、または一覧に見当たらない
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担当者本人の実務経験
商談時 / 確認先:商談での直接質問
合格ライン
- 実務経験者が同席し、支援の進め方を具体的に説明できる
要検討ライン
- 営業担当のみで、実務担当の同席や経験説明がない
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担当者の業界・職種理解
商談時 / 確認先:商談での直接質問
合格ライン
- 勤務形態や必要資格など、業界特有の事情まで踏まえて話せる
要検討ライン
- どの業種にも当てはまる一般論の説明しかできない
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定期面談が対面かどうか
商談時 / 確認先:商談での直接質問
合格ライン
- 対面での定期訪問を基本方針としている(対面希望にも対応できる)
要検討ライン
- 原則オンラインのみ、または対面対応の条件がはっきりしない
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定着支援の具体的な取り組み
商談時 / 確認先:商談での直接質問
合格ライン
- 義務的支援に加え、任意的支援の具体例や事例を示せる
要検討ライン
- 義務的支援の説明にとどまり、定着に向けた独自の取り組みを話せない
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月額料金に含まれる支援範囲
商談時 / 確認先:契約書・支援計画書
合格ライン
- 月額に含まれる支援項目が、契約書・支援計画書で1つずつ明示されている
要検討ライン
- 金額だけが提示され、含まれる範囲が曖昧、またはオプション扱いが多い
※ 登録番号の古さ・会社規模・対応国籍の多さ・支援実績の件数・24時間対応の有無は、比較の決め手にする必要はありません。
登録支援機関選びでよくある質問
- 登録支援機関は大手を選んだ方がいいですか?
- 大手である必要はありません。会社の規模より、自社の業種での支援実績と担当者本人の実務経験の方が、定着支援の質に直結します。
- 登録支援機関の相場はいくらですか?
- 出入国在留管理庁が令和4年9月末時点の対象者について集計した調査では、月額支援委託料の平均は28,386円で、3万円以下が約90%でした。初期費用や現在の料金は支援範囲によって異なるため、詳しい内訳は登録支援機関の支援委託費用相場で確認してください。
- 登録支援機関は途中で変更できますか?
- 変更は可能です。ただし引き継ぎ期間や書類の再提出が発生するため、契約前に解約条件と引き継ぎ対応の有無を確認しておくとスムーズです。
- 人材紹介会社と登録支援機関は同じ会社にした方がいいですか?
- 採用から定着支援まで一気通貫で任せられる利点がありますが、紹介の成約を優先し支援が形だけになるリスクもあります。商談時に支援内容を個別に確認しましょう。人材紹介会社の選び方は特定技能の人材紹介会社の選び方を参照してください。
- 行政書士が運営する登録支援機関のメリットはありますか?
- 在留資格の申請書類作成と生活支援をワンストップで依頼できる点がメリットです。一方で、生活支援を担う実務スタッフの人数は事前に確認しておきましょう。
- 登録支援機関は近くの会社を選んだ方がいいですか?
- 必須ではありませんが、緊急時の対応や定期面談での訪問しやすさを考えると、車・電車で1時間程度の範囲にあると安心です。
まとめ
登録支援機関選びは、種類の違いを理解したうえで9つのポイントを確認し、気にしなくてよい項目に惑わされないことが失敗を防ぐ近道です。
問い合わせ前には業種実績・所在地・料金・免許番号の4点を、商談時には担当者の実務経験・業界理解・面談方法・定着支援・料金範囲の5点を確認すれば、資料だけでは分からない支援の実態を見極められます。あわせて特定技能制度の基本や特定技能制度のメリット・デメリットも確認し、自社に合った登録支援機関を選んでください。






